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12月, 2009の投稿を表示しています

新宿ノアノアにて昭和の時代を垣間見る

 新宿、 ノアノア という音楽居酒屋で、仲間との忘年会を楽しんできた。 ノアノアは全く知らなかったが、今度作った別会社の社長が20年来の常連と言うことで足を運んだ。 新宿3丁目に、終戦から6年たった昭和26年に創業した。 おそらく、その頃は東京は焼野ならだったころからポツポツと建物ができてきた時代であっただろう。  しかし、完全復興というまでにはいかなかったはずで、そんな中、陽気な歌声を響かせるノアノアにはお客さんはなにか、暗闇の中のろうそくに集まるような感じで、ノアノアに集ったに違いない。  常連のお客さんは、それこそ、全員70才歳~80才歳。ノアノアが青春であり、日本が経済大国へまっしぐらに歩んでいた時代に、会社かえりにほっと一息をついたサラリーマンの世代だったのだろう。女性の方面多いのは、その時代サラリーマンだった方々の奥様らしい。  流れるカラオケの曲調や、司会者のきっちりとした日本語の口調に昭和という時代を垣間見た。 その時代、戦争から一転して経済大国へまっしぐらに突き進んでいた日本人はひたすらに豊かさを求め、毎日真っ黒になるまで働いたのだろう。その間のほっと一息ついたのがこのノアノアなのかしもれない。  我々は、いま、経済低迷の時代にいる。毎日真っ黒になって働く場所も、与えられる仕事も失われる時代だ。だからといって、何しないわけには行かない。自分たちの手で、自分たちが向かうべき道を見定め。与えられる仕事を待つのではなく、自分たちで仕事を作り出し価値を提供して、家族・地域を豊かにして国を再生させなければならない。  終戦直後、「闇市」(やみいち)という場所が各地にできた。無政府状態だったなかで、商才のある人間は自分のアイディア・情報・コネ・交渉力フル稼働させ、その後の経済成長時代に大企業へと発展する基礎を作ることができた。  この時代を、第二の終戦とも考えれば、怖いことはなにもない。あとは自分の心の声に従い、仕事をつくりだし、それで家族を豊かにすれば良い。必要なのは、それをやり遂げるハングリー精神だけだ。

むなしい政府系金融機関

 昨日、支援している中小製造業で「 ものづくり製品開発等支援補助金」の交付が決定した会社の つなぎ資金の相談を某公的機関に相談にいった。そこには政府系金融機関の窓口担当者が数多くおり、相談にのってくれると言う。 期待せずにいったが、案の定、全くといって良いほど意味のない時間を過ごした。  事情を話し、このような事情でこの会社はつなぎ資金が必要であることを伝えたが、助成金の交付が決定していることは、融資を決定するかどうかのおおきな基準点にはならないというとを伝えられた。  本来、ものづくり製品開発支援助成金は、中小企業の技術的イノベーションを促進するために作られた仕組みのはずだが、お金の払込は、すべてのプロジェクトが完了してからとなる。そのため、多額の助成金の交付が決定した会社は、つなぎ資金が不足するという事態に陥っている。  当初は政府系金融機関が優遇して融資を行うとの触れ込みだったが、その現実はまったくことなり、助成金の交付が決定したことはほぼカウントされていないという状況である。  結果として、この助成金、本年度は500億近くが投入されたと記憶しているが、その本来の機能を発揮せずに終わっている。  これは前政権時代に、このプランを企画した担当省がつなぎ資金供給の部分まで、政府系金融機関とネゴシエーションをおこない、十分に配慮して制度を設計していなかったという功罪が大きいと言わざるをえない。  一番、やる気を削がれたのは、この公的な相談会というのが、相談者の話を聴くのではなく、実際に何件の相談をこなしたのかのみを必死に伸ばそうとしている窓口の姿勢を垣間見たときだ。  実際、件数の実績が、かれらの存在意義になるのであろう。事業仕分けで彼らの権益をまもるのは、その件数でしかない。  相談から30分ほど経過した段階で、担当者はちらちらドアの方を意識しはじめた。次の面談者がまっているということで、体良く部屋を追い出された結果となった。  われわれの税金を使って、いったい何をやっていると言うのか。  この相談会の成果は、日本の製造業・日本の製造技術を残すために取り得る手段は、海外の資本に頼るしかないと言うことである。これだけは明確になった。迷っていたが、道が明確になった。この道を極めてゆくことが、日本の製造業の再興の鍵となると確信できる。

本物のエンジェルとご対面

昨日、日本のエンジェルの草分けという方とお会いした。 当社のパートナーである宇都宮がメールをおくったことで、面談が実現した。  この方は、日本の大手コンピューターメーカ出身でアメリカで半導体子会社の立ち上げをおこない、その後外資系の半導体社長を務める。携わっていた会社のストックオプションで財をなした方である。  年齢は70以上80未満と言う感じだろうか。とにかく話の理解が早い、この方から「ロングテール・モデル」とか「WEB2.0」という言葉が出てきたことが衝撃的であった。  この方は製造業出身であるので、そのような概念はご存知ではないかとはおもっていたが、それはまったくの誤解であった。なにしろ、シリコンバレー出身の方である、それなりに向こうの動きは細かくチェックされているのであろう。感服である。  この方のはすでに10年のエンジェル活動をおこなっており、エンジェルとしての経験値を本にまとめていらっしゃった。その本の中で如何のような言葉を使っている。 「 起業家にとってエンジェルは資金源である前に、 貴重な経営資源なのです」  経験値は、まさにお金以上の貴重な知識である、それをライブで伝えていただけるということはお金以上に貴重な資源であるということであろう。  この方との会話をして、日本のものづくりに大きな不安を感じていらっしゃるのを感じた。2-3分のお話をして、すぐに同じ想いをいだいている方と一瞬でわかった。  そして、我々が現在感じている日本のものづくりの生き残る道、「マイクロものづくり」の概念も、全く同じ概念がこの方との会話の中ででてきたので、我々が直感的に感じていることは、ほぼ正しのではと自信を持った。  この道を歩もう、そしてもう一度、日本にもう一度モノづくりのたねを蒔き、それを世界で咲かせようと再び決心した。

マイクロファンドという仕組み

昨日、頭を悩ませている中小製造業支援のために、資金をどう集めるのかという問題を解決するためにある会社に行った。 その会社は、様々な事業に対して一口1万円~数十万円の小口の資金をWEBを活用した仕組みを構築し、お金を募っている。 投資家である個人は、単純なキャッシュのリターンをもとめるのではなく、純粋にそのサービス・商品のファンであり、そのために「寄付」に近い感覚で投資すると言うものである。 いわいる、マイクロファンドというものだが、先方の担当役員の説で、おもしろかったのは、投資のリターンとして、例えば日本酒のマイクロファンドに投資をした場合、うまくゆけば利益をシェアできる。しかし期待した利益が達成出来ない場合、現物支給で日本酒が出資者に配られたり、あるいは長期に熟成が必要なお酒のファンド場合であれば、1年目、2年目、3年目という感じで、それぞれ毎年熟成途中のお酒が飲めたり、という、お金以外のリターンがあるということである。 このマイクロファンドのユーザーへのアンケート結果でも、「その製品が好きだから・ファンだから」という投資理由が最も大きかったとおいうことが、この種のファンドの性格を表しているだろう。 日本の中で培われた製造業の技術を、日本人の善意の投資で成長させ、それを世界に売り込むことでリターンを得、その富をみんなでシェアし、そして次の案件に投資をするという、バリューチェーンをつくることができると、直感的に感じた。 引き続き、その会社とは会話をしつつ、「日本モノづくりマイクロファンド」を立ち上げることが出来ることを夢見て、コツコツと進もうとおもう。

体感する大切さ

いま、当社では画期的なスピーカーの技術をもっている中小企業の会社を支援している。 とにかく、「音がイイ」の一言だ。 しかし、音というものは、いかに「良い音」と口でいっても、全く伝わらないし、図表やグラフでも伝えられない。 「味」をパワーポイントで表現しようとしても、極めて困難なものに似ている。 先日、音に興味がある担当者を数名あつめていただき、プレゼンテーションをおこなった。 音をだす前と、聞いたあとでは、担当者の反応はまったく異なっていた。 まさに「ものすごい食いつき」とはこのことだ。 本当に良い音とは、いま巷で溢れているウーファーのように、人工的に低音をブーストしたりはしない。 いままで、「味の素」のたくさん入ったラーメンを食べていた人間が、いきなり天然塩のラーメンをたべて感動するように、われわれの耳は、一般のスピーカーの人工的な音に慣されてしまっている。 このスピーカーは、天然の塩とおなじで、いくら聞いても耳が疲れない、要は自然の音と同じだ。 その体感をいかに伝えてゆくのか、これは体感した人間のクチコミがもっとも大きな力を発揮するとおもう、その体感の輪をいかに、伝え、ビジネスの種になる最初のユーザーを掘り起こせるのかが鍵となる。 そして、そのビジネスの収益性をきっちりと投資家に伝え、投資を集め、開発し、生産し、販売してゆく。これが当社のミッションとなる。仮に今日で世界がおわるとも、今日やりたい事はこれだ。

海外資本と日本製造業のマッチングの流れ

現在、台湾・中国の投資家から日本のすばらしい技術を持っている会社への投資案件を進めている。 本音を言えば、極力国内のファンドやエンジェルに頼りたかったが、数社をまわって、日本の金融機関はどこも凍りついてしまっていることを体感し、国内は諦めた。 海外ではモノづくりで成功して財を成した中堅・若手の経営者が多い。 そういう事業家であればモノづくりはわかるし、ある程度資金はあるしということで、日本の製造業に注目しても当然だ。 これが、国内に目を移すと、成功した事業家もITを中心としたエンジェルが多い、もちろん老舗は製造エンジェルだが、大きなロットをもとめようとすると、自然とITで上場した事業家に行き着く。 当然、モノづくりに関しては素人だ。こちらの話を理解してもらうのが一苦労。モノづくりに関するシンパシーもない。 リアルタイムでモノづくりをやっている、台湾・中国の投資家は、その分話が早い。 日本の製造業の多くは、すばらしい技術をもっている。しかし、銀行・金融機関はまず話を聞かないというか話にならないことが多い。このギャップを埋めなければ、製造業の復活はない。 我々がそのブリッジになるとして、残された時間は本当に少ない。 投資案件を育て、それを基盤に次のモノづくりへの投資という、価値の連鎖を早く興していきたいと感じる今日このごろだ。

日本は隠れた技術の宝の山!

会社を立ち上げてから、約1ヶ月が経過した。 毎日が様々な方との出会いである、 当社の会社名は enmono (エンモノ)というが、まさに毎日が エン(ご縁)のモノ(者)の連続である。 人と、人との縁がビジネスを作り出してゆく、それを強く感じる。 日本の中には、まだまだ眠っている技術が沢山ある。 日本の金融機関は、それらの技術を見ても、市場性も優位性も判断出来ないところがほとんどである。 開発した中小製造業も、金融機関から評価されないと、そういうものなのか。。と冷めてしまい技術を途中で塩漬けにしてあるところが多い。 そのために、技術が眠っているままになっている。 そんな宝の山を掘り出してきて、事業計画を作成し、資金を調達してきて、モノづくりをして、その販売ルートを構築する、それが enmono社 (縁のものの集団)がやるべき仕事だ。