新宿、 ノアノア という音楽居酒屋で、仲間との忘年会を楽しんできた。 ノアノアは全く知らなかったが、今度作った別会社の社長が20年来の常連と言うことで足を運んだ。 新宿3丁目に、終戦から6年たった昭和26年に創業した。 おそらく、その頃は東京は焼野ならだったころからポツポツと建物ができてきた時代であっただろう。 しかし、完全復興というまでにはいかなかったはずで、そんな中、陽気な歌声を響かせるノアノアにはお客さんはなにか、暗闇の中のろうそくに集まるような感じで、ノアノアに集ったに違いない。 常連のお客さんは、それこそ、全員70才歳~80才歳。ノアノアが青春であり、日本が経済大国へまっしぐらに歩んでいた時代に、会社かえりにほっと一息をついたサラリーマンの世代だったのだろう。女性の方面多いのは、その時代サラリーマンだった方々の奥様らしい。 流れるカラオケの曲調や、司会者のきっちりとした日本語の口調に昭和という時代を垣間見た。 その時代、戦争から一転して経済大国へまっしぐらに突き進んでいた日本人はひたすらに豊かさを求め、毎日真っ黒になるまで働いたのだろう。その間のほっと一息ついたのがこのノアノアなのかしもれない。 我々は、いま、経済低迷の時代にいる。毎日真っ黒になって働く場所も、与えられる仕事も失われる時代だ。だからといって、何しないわけには行かない。自分たちの手で、自分たちが向かうべき道を見定め。与えられる仕事を待つのではなく、自分たちで仕事を作り出し価値を提供して、家族・地域を豊かにして国を再生させなければならない。 終戦直後、「闇市」(やみいち)という場所が各地にできた。無政府状態だったなかで、商才のある人間は自分のアイディア・情報・コネ・交渉力フル稼働させ、その後の経済成長時代に大企業へと発展する基礎を作ることができた。 この時代を、第二の終戦とも考えれば、怖いことはなにもない。あとは自分の心の声に従い、仕事をつくりだし、それで家族を豊かにすれば良い。必要なのは、それをやり遂げるハングリー精神だけだ。