昨日、支援している中小製造業で「ものづくり製品開発等支援補助金」の交付が決定した会社のつなぎ資金の相談を某公的機関に相談にいった。そこには政府系金融機関の窓口担当者が数多くおり、相談にのってくれると言う。
期待せずにいったが、案の定、全くといって良いほど意味のない時間を過ごした。
事情を話し、このような事情でこの会社はつなぎ資金が必要であることを伝えたが、助成金の交付が決定していることは、融資を決定するかどうかのおおきな基準点にはならないというとを伝えられた。
本来、ものづくり製品開発支援助成金は、中小企業の技術的イノベーションを促進するために作られた仕組みのはずだが、お金の払込は、すべてのプロジェクトが完了してからとなる。そのため、多額の助成金の交付が決定した会社は、つなぎ資金が不足するという事態に陥っている。
当初は政府系金融機関が優遇して融資を行うとの触れ込みだったが、その現実はまったくことなり、助成金の交付が決定したことはほぼカウントされていないという状況である。
結果として、この助成金、本年度は500億近くが投入されたと記憶しているが、その本来の機能を発揮せずに終わっている。
これは前政権時代に、このプランを企画した担当省がつなぎ資金供給の部分まで、政府系金融機関とネゴシエーションをおこない、十分に配慮して制度を設計していなかったという功罪が大きいと言わざるをえない。
一番、やる気を削がれたのは、この公的な相談会というのが、相談者の話を聴くのではなく、実際に何件の相談をこなしたのかのみを必死に伸ばそうとしている窓口の姿勢を垣間見たときだ。
実際、件数の実績が、かれらの存在意義になるのであろう。事業仕分けで彼らの権益をまもるのは、その件数でしかない。
相談から30分ほど経過した段階で、担当者はちらちらドアの方を意識しはじめた。次の面談者がまっているということで、体良く部屋を追い出された結果となった。
われわれの税金を使って、いったい何をやっていると言うのか。
この相談会の成果は、日本の製造業・日本の製造技術を残すために取り得る手段は、海外の資本に頼るしかないと言うことである。これだけは明確になった。迷っていたが、道が明確になった。この道を極めてゆくことが、日本の製造業の再興の鍵となると確信できる。
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